"How Can You Mend A Broken Heart" [歌詞]

 
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最近、"How Can You Mend A Broken Heart"という曲をよく聴いています。古い曲ですが、ipodに入れ、なんとなく聴いてしまいます。心身が疲れてるときにはすごく癒されてます。

この曲はもともと、1971年にビージーズが発表しましたが、それを翌年1972年にアル・グリーンがカバーしました。私はこの、アル・グリーンのバージョンが好きです。

アルのバージョンは映画にも多く使われていて、いちばん最近では、2010年のデンゼル・ワシントン主演の『ザ・ウォーカー』(原題:The Book of Eli)の中でも流れます。
世界が滅びたあと、ある目的のために何十年間もひとりで旅を続けている主人公の男(デンゼル)が、物語の序盤に、夜の廃屋でたき火にあたるシーンで聴いているのがこの曲です。やわらかくセピアがかった映像と、淋しげな曲調がマッチして、印象を残すシーンになっています。

なんと言ってもアルの声がいいし、メロディーと演奏もいい。そして歌詞がまたシンプルなんだけど素敵なんです。すべての要素がとても美しく調和していて、心にグッと沁みて入ってくるような気がします。

あー、こういう歌をデヴィッドに歌ってほしいです。この歌を歌ってほしいのではなく、こういう傷心の歌を歌ってほしい。そういう感情は人間としてもっとも共感できるでしょう? でも説得力を持って歌いこなすには、ある程度年齢を重ね、そういう人生経験も必要かもしれない。失恋したことないんですもんね、デヴィッドは。それどころか失恋するためにはまず誰かを愛さなくてはならず、デヴィッドの恋愛がとうてい無理な私には、望むべくもないことです。

今から10年後、さまざまな経験をして30歳になったデヴィッドが、虚構でない自分自身を露呈する歌を歌っていることは想像できます。それは聴いてみたいけど、そこまでに至る過程を見るのはいやです。デヴィッドの音楽に厚みをもたらすであろう彼のプライベートなことなど、知りたくないです。

もうどうすればいいわけ?と夫に言ったら、「今日から10年間、パソコンを開かなければいい」とあっさり言われました。たしかに。ネットがない時代だったら、数年に一度レコード・リリースされる彼の音楽を楽しみにするだけの、心穏やかな日々だったはず?


さて、この曲、6分半と長いですが、もしお時間があれば、ぜひ最後までゆっくり聴いてみてくださいね。

無謀ですが歌詞もちょっと訳してみました。 歌の世界をうまく表現できてるかわかりません、そして、適当にごまかした部分もあるので参考程度にお願いします。


"How Can You Mend A Broken Heart"
by Al Green

YouTubeはこちら


若かったころを思いだす
せいいっぱい生きてたころ
なんでもできると思ってた
明日のことなんて見えなかったし
だれも悲しみについて 教えてくれなかった

どうすれば 傷ついた心を癒せるの?
どうすれば 雨が落ちるのを止められるの?
教えて、
どうすれば 太陽が輝くのを止められるの?
世界はどうして まわってるの?

どうすれば この傷ついた男を癒せるの?
どうすれば 負け犬が勝つことができるの?
だれかお願い 助けてよ
僕の傷ついた心が癒され また生きられるよう

ラララ・・・

僕にはまだ 木々をぬけるそよ風を感じられるけど
ぼんやりとした思い出の日々は去ってしまった
でも 僕たちには 明日のことなんて見えなかったし
だれひとり だれひとり
悲しみについて 教えてくれなかった

どうすれば 傷ついた心を癒せるの?
どうすれば 雨が落ちるのを止められるの?
どうすれば 太陽が輝くのを止められるの?
世界はどうして まわってるの?

ラララ・・・

教えて
助けてよ 傷ついた心を癒してほしい
僕はただ、僕はただ、僕はただ、僕はただ、
僕はただ また生きたいだけなんだ
ベイビー、

どうすれば この傷ついた男を癒せるの?
だれか教えて
どうすれば 負け犬が勝つことができるの?
ベイビー、
この傷ついてしまった心を癒すのを助けて
考えて、理解して、信じて、そして感じる
また生きてやるって 感じるんだ

どうすれば この傷ついた心を癒せるの?
だれかお願いだ 教えてくれ
どうすれば 雨が落ちるのを止められるの?
知りたいんだ
僕の服はびしょ濡れだけど 教えてよ

どうすれば 僕を癒せる
お願い 傷ついた心を癒すのを助けて
考えて、信じて、僕は、
僕は感じる 生きたい 生きたいんだって

ラララ・・・

 
コメント(4) 

コメント 4

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kero

なんだかじぃーんときてしまいました。
ステキな曲です。
ビージーズバージョンは聞いたことがあったけれど、こんな風じっくり歌詞を見ながら聞くとまた格別です。
この人の渋い歌声もいいですね。

ぜひデヴィッドもあの特別な声でこういう歌を歌ってほしいです。
きっと心に沁みるだろうなあ。

私は、自分の人生「なんだかなあ・・・」とたそがれたりする時、チャーリーチャップリンの「Smile」を聞きます。
仕事の帰り道、暗い中歩きながらこの曲を聞き「自分もうちょっと頑張れるよ」と自分で自分を励ましてあげたりしてるわけです。
ああ、私って健気だわ・・・(あ、この文は不要でしたか)
by kero (2011-11-19 19:12) 

mokk

わぁ~! Grayさんありがとうございます。アルグリーン久し振りに聴きました。本当に心に沁みます。アルグリーン、むか~し、立川の昭和記念公園の野外コンサートに行った事があります。(その時はゴスペルシンガーでしたけど)・・・もちろん、この間のデヴィッドの野外コンサートと違って、芝生に腰下ろしながらのんびり聴いていたのを思い出しました。それで今カセットテープ引っ張り出して聴いてます・・・。あれから、?十年、良い曲と良い歌い手が出会えば、何十年たっても心に訴えるものがありますね・・・。デヴィッドにも是非そうなって欲しいです。

by mokk (2011-11-19 21:03) 

Gray

わあkeroさん、こんな遠いところまでいらっしゃい~。

ビージーズのバージョンとずいぶん雰囲気が違いますよね。
アルのバージョンの、さびしい感じがすごく好きです。
でも最後にはちょっと前向きなとこが見えて終わるんですけどね。

以前デヴィッドは、歌はひとの心情に影響を与えるから、
自分は悲しい歌は歌いたくない、明るい歌でひとを励ましたい、
というようなことを言っていたことがあって、
「まだまだあまいねえ~」と思わずつっこんだことがありました。
ひとは悲しい歌に励まされることもあるのよね。
自分だけじゃない、みんな辛いんだ、という共感に癒されるものだから。

チャップリンの「Smile」にも癒されます~。
でも、夜暗い道を音楽を聴きながらひとりたそがれて歩くのは
ひったくりとか危険なので気を付けてね。(余計なお世話。)
みんな健気に生きてるんですね♪

by Gray (2011-11-20 10:21) 

Gray

mokkさん
わあ、コンサートに行ったことがあるんですね!
アルグリーンは、そのキャリアの最初の頃(この曲をリリースした頃)は
ソウル・ミュージックの歌手だったのですが、
その後に恋人の自殺などの事件があり、
本人いわく「神の啓示」があって牧師になり、ゴスペルへ転身したようですね。
(幼少の頃からもともと信仰心は強かったようですが。)

ほんとデヴィッドにも、いっときで消え去るものではなく、
時代がかわってもひとに愛される音楽をやっていってほしいです。
(あでも、教会音楽の方向は困る・・・(^_^;))

カセットテープまだ持ってるのすごい!
まあ、うちにもカセットは残ってるけど、プレイヤーがないからもう聴けない・・・
じゃあカセット捨てればいいんだけど、なんか捨てられなくて。

by Gray (2011-11-20 10:33) 

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