Nandito Ako (7) [Nandito Ako]

Nandito Ako エピソード7


【学校】
アーニャ:これが、デートに選ばれた証明となる確認書よ。
ホリー:アーニャが選ばれたんだから、アーニャが行かなくちゃ。仕事を見つけるのは手伝ってあげるから。
アーニャ:ホリー、私はほんとうに行く気ないの。それに、そもそもホリーがいたから、私も申し込んだんだから。友達は助けあうもんだって、ホリー言ってたでしょ?私を助けると思って引き受けてくれない?そしたら私も、もうデートのことを考えなくて済む。
ホリー:でもアーニャ、私、気になっちゃう。ウソつくのと同じだもん。
アーニャ:そうかもね。だって、私もそういうフリするから。でも、誰かの害になるわけじゃないし、誰も傷つかないし。それに、他人に譲れる当選権もあるでしょ?そういうふうに考えようよ。
(ホリー、確認書を開く)
アーニャ:ジョシュになにか悪いことしようとしてるわけじゃないでしょ?彼を誘拐するとか。
ホリー:なによそれ?アーニャ、マジかと思えば冗談言って~。
アーニャ:ただ、はっきりさせときたかっただけ。

【ボルタのヘアサロン】
ボルタ:ホリーにジョシュ・ブラッドリーとのデート権を譲っちゃったの??
アーニャ:そうよ。だってほんとに行きたくないんだもん。時間の無駄だわ。
ボルタ:ありえないわ!!ジョシュ・ブラッドリーとのデートを拒否するなんて!それならあたしに譲ってくれればよかったのに。ジョシュは私の希望の星なのに~。
(アーニャ、悲しそうな顔をする)
ボルタ:あら、まだ借金のこと考えてるの?バカねえ!
アーニャ:私、ほんとうに仕事が必要なの。一度でもいいから、まとまったお金稼がないと。そしたら1か月分の家賃が払えて、ホリーにも借金を返せる。
ボルタ:ちょっと待つのよ、いい?(お金を取り出し) バングス、これ・・。あなたの問題を解決する手助けをしてあげる。ほんのちょっとだけど、どうか受け取って。
アーニャ:そんな、いいのよ。私ならだいじょうぶだから。
ボルタ:あたしのゴッド・チャイルド(キリストの洗礼の名づけ子)・・・。あたしはあなたのオカマのゴッド・マザー(名づけ親)でしょう?これはあたしの男たちのためのお金だけど、でもあなたにあげるわ。
アーニャ:ありがとう。

【ホリーの部屋】
ヤヤ:ホリー、身支度されて、おでかけですか?
ホリー:ヤヤ、私、ジョシュ・ブラッドリーとデートするの。
ヤヤ:まあホリー、ほんとうに?
ホリー:ほんとうよ。友達のアーニャがチケットをゲットしたんだけど、でも代わりに私に行ってって頼まれたの。
ヤヤ:待ってくださいよ、このこと、お母さまはご存じなの?
ホリー:ヤヤ、お母さんが行かせてくれるわけないの、知ってるでしょ。
ヤヤ:でも、もっとひどく怒られますよ。
ホリー:そんなことないわよ、もしヤヤが内緒にしてくれたらね。
ヤヤ:私まで同罪になさるつもりなの?
ホリー:ヤヤ、お願い~。
ヤヤ:わかりました。でも早く帰ってくるんですよ。
ホリー:約束する。
ヤヤ:ああもう、あなたに頼まれたら断れないわ。
ホリー:ありがとう、ヤヤ~。ジョシュ・ブラッドリーに会えるなんて、まだ信じられない!
マルガレート:(部屋に入ってきて)ジョシュ?ジョシュってどなた?どこに出かけるの?
ヤヤ:ホリーは学校で演劇をするんですって。ジョシュは相手役の名前です。
マルガレート:いったいなんなの、ホリー?学校からあなたの問題で電話が来たと思ったら、今度はそんなくだらないこと?まったく!大人になりなさい!
ホリー:お母さん、ごめんなさい。
マルガレート:あなたの言うごめんなさいなんて、どうでもいい。真剣に勉強して、お姉さんのオードリーみたいになりなさい!
メイド:奥さま、失礼します。ご友人さまからお電話がかかっております。とても大切なことだそうです。
(マルガレート、去る)
ホリー:お母さんは正しいわ。私、行かないほうがいいかも。お姉さんのオードリーだったらこんなことしない。お母さんを喜ばせるために、私、もっと別のいいことをするべきだわ。
ヤヤ:いいえ、あなたは行って、楽しんでくるべきですよ。
ホリー:でも、ヤヤ・・。
ヤヤ:お母さまは私がなんとかします。
ホリー:でも、もしクビになったら。
ヤヤ:私のことはいいんです。なんとかなりますよ。大切なのは、ホリーが楽しむこと。たった一度の人生、このチャンスを逃したらだめですよ。
ホリー:ヤヤ、ありがとう。

【アーニャの家】
(テレサ、指輪を見つめる。アーニャが帰宅)
テレサ:あら、帰ってきたの?!歌手とデートに行ったんだと思ってた。
アーニャ:ううん。ホリーに譲ったの。時間とお金の無駄だもの。
テレサ:その通り!あの歌手に好かれるだなんて期待したってダメ。貧乏から救いだしてくれる白馬の王子さまなんて、いないんだから。覚えておくのよ。自分の人生がどうなるかは、自分だけが頼りなんだよ。
マンド:よお、バングス!探してたんだぞ。あ、お母さん、こんばんは~。
テレサ:お母さん?私は、白馬の王子さまなんていないっていつも言ってるけど、だからって将来の義理の息子がこんな顔だなんて、夢にも思ったことないよ!
マンド:お母さん、ってのは冗談だよ。
アーニャ:マンド、なんの用なの?
マンド:俺のいとこの都合が悪くなってな、代わりの人を探してるんだ。マスコット役だ。こんなに稼げる仕事だなんて知らなかったんだけど、ひと晩3000ペソだってさ!それでおまえを思い出したんだ。おまえ、仕事が必要だっただろ?だから来たんだ。
アーニャ:でも、なんであんたがやらないの?
マンド:俺は、ほかに用事があるからできないんだ。おまえ、できるか?今夜、パサイのホテルでだってさ。
アーニャ:もちろんよ!
テレサ:ちょっと、ちょっと!違法とかなんじゃないの?
マンド:おいおい、テレサさんよ、この俺が、俺の最愛の将来の妻を、危険な目にあわせるわけがないだろ?
テレサ:うわっもうやめてよ!そんなこと言って恥ずかしいと思わないの?
アーニャ:もう、あんたは仕事だけ紹介してくれればいいのよお。

【ホテルの廊下】
パブリート:ダンナ、悲しそうな顔すねエ。デートが楽しみじゃないんで?
ジョシュ:デートなんかじゃないよ、パブリート。これも仕事のうちだ。
パブリート:んでも、デートはデートっすヨ。なにが起こるか、わかりませんですヨ?運命の恋人に出会うかもしれないじゃないっすか。フィリピン人は愛情深いっすからねエ。
ジョシュ:そんなこと、考えたことないよ。
パブリート:んでも、ガールフレンドなんかは?ほら、オナゴですだ。
ジョシュ:デートは何回かしたことあるよ。2人の女の子とつきあったことある。でも、ただの子供っぽいつきあいだよ。
パブリート:っつーことは、ダンナは、恋愛をしたことないんで?
ジョシュ:そういうのは、ないね。
パブリート:なんと・・・・・・。
ジョシュ:恋は魔法のようなものだって、お母さんがよく言ってた。でも、ぼくにはピンとこないね。
パブリート:それはっすねえ、こんな感じだス。恋をすると、まるで、お腹に羽が詰まったみたいになるんス。くすぐったいんスよ。ほら、コチョコチョって。それから、世界がバラ色に変わるんス。小鳥がピーピー飛びまわって。んで、いっちばん重要なことは、恋に落ちるとその瞬間、ベルが鳴るのがほんとうに聞こえるんすヨ。ベルの音が、恋に落ちた合図なんッすヨ、ダンナ。

【レストラン】
ウエイター:失礼ですが、エピファニア・ディオニシオさんですか?
ホリー:そうです。
ウエイター:身分証明書を拝見できますか?
(ホリー、身分証明書を見せる)
ウエイター:結構です。では中へどうぞ。ジョシュさんもこれからいらっしゃいます。

【イベント・ルーム】
雇い主:あなたが代わりのひと?
アーニャ:そうです。
雇い主:マスコットになった経験はある?
アーニャ:いいえ、初めてです。でも私、子どもは好きですし、やれると思います。
雇い主:もうしかたないわ。イベントは20分後に開始よ。司会者があなたを呼んだら、あのドアのとこに行ってね。
アーニャ:わかりました。
雇い主:じゃあ、着ぐるみを着て。
アーニャ:はい。ありがとうございます。

【トイレ】
アーニャ:(着ぐるみを見て)これ着たら1時間は脱げないわね。今のうち、トイレに行っとこ。

【ホテルの廊下】
チー:まず、デートの当選者とレストランで会って、ディナーを一緒に食べる。そして8時になったら、コンベンション・センターへ向かってね。あなたが到着した30分後にコンサート開始よ。
ジョシュ:わかったよ、チー。手順はわかってる。
チー:デートのお相手に優しくしてあげるのよ。フィリピンの女の子は結構おしとやかなんだから。
ジョシュ:はいはい、わかってます。
チー:じゃあ、がんばってね。
(ファンが押し寄せる)

【トイレ】
(トイレへ逃げ込むジョシュ。アーニャの着ぐるみを持ち去る。アーニャがトイレの個室から出てくる)
アーニャ:着ぐるみがない!

【ホテルの廊下】
(着ぐるみを着たジョシュを追いかけるアーニャ)
アーニャ:ちょっと!それ返して!どろぼう!返せ!!
 
 

【駐車場】
アーニャ:ちょっと!待ちなさい!着ぐるみを返して!!私、それがないと困るのよ!!
(ジョシュ転んで頭がとれる。アーニャと見つめあう)

【レストランのトイレ】
ホリー:(鏡の自分に向かって) だいじょうぶ、あなたならできるわ。頭がおかしいことなんて、ない。あなたならできる。ジョシュに気に入ってもらえるわ。

【駐車場】
アーニャ:あなたは・・!?
(ファンが追いかけてくる)
ジョシュ:ごめん!借りてくよ!
チー:(車のドアを開けながら)ジョシュ、早く乗って!
(ジョシュ、車に飛び乗って走り去る)

【レストランのトイレ】
ホリー:(鏡に向かって)「こんにちは、ジョシュ。わたしはアーニャです。」「ずっと、あなたとお会いしたかったんです。こうなるのを長いあいだ、夢見てました・・。」「こんにちは、ジョシュ。わたしはホリーです。」 あ、違う違う。「信じられない、ジョシュウ、あなたってなんてハンサムなのお。」 だめだめ。「愛してます[ハート]」 あ~ん、どうしよ~。もうジョシュ来てるかも。だいじょうぶよ、やれる。

【車の中】
チー:その着ぐるみ、どうしたのよ!?
ジョシュ:ちょっと複雑な事情が・・・。ともかく、あそこへ戻らなくちゃ。
チー:無理よ!デートのお相手が待ってるんだから。あなたをレストランでおろして、私はこのまま会場へ行くわ。まったく!ヘアを直しなさい!
(着ぐるみを脱ごうとする)
チー:早く脱ぎなさいよ!
ジョシュ:腰にひっかかってるんだ!

【レストラン】
ホリー:すみません、ジョシュ・ブラッドリーはほんとに来るのかしら?
ウエイター:はい、いらっしゃいます。お待たせしていて申し訳ありません。滞在しているホテルでちょっとゴタゴタがあって、遅れているそうです。
ホリー:わかったわ、ありがとう。

【イベント・ルーム】
雇い主:あんな大きな着ぐるみなのに、無くしたですって?
アーニャ:アメリカ人のひとが持ってっちゃったんです。ジョシュ・ブラッドリーです。
雇い主:そんなこと言って、ごまかす気なの?
アーニャ:いいえ・・・あの人がどうして着ぐるみを持っていっちゃったのか、わからないんです。つかまえようとしたんですけど、車が来て・・・。
雇い主:誰が持ってったのかなんてどうでもいいわ。早くここに持ってきなさい。お客さんたちが待ってるでしょ!?
アーニャ:彼がどこにいるのか、わからないんです。
雇い主:わからないですって?あの着ぐるみを無くすなんて、なんてバカな子なの。あれ、高かったのよ!
アーニャ:ごめんなさい。ほんとうにごめんなさい。
雇い主:ごめんじゃ済まないわ!もし今日のお客さんが料金を払わなかったら、あなたに払ってもらうわよ!それに警察を呼んで、刑務所に入れてやるから!

【レストラン】
ジョシュ:きみがエピファニアだね?はじめまして。遅れてごめん。この埋め合わせはするよ。
(ベルの音)
(パブリートの声:恋に落ちると、ベルの音が鳴るんッス。それが恋に落ちた合図ッスよ!!)
ホリー:どうかしたの?
ジョシュ:ううん、なんでもない、ごめん。さあ、席について。

【アーニャの近所】
マンド:アーニャ!
アーニャ:あ、マンド・・。
マンド:どうした、悲しそうな顔して。仕事してきたんだろ、いい稼ぎになったろ?なんでそんな顔してんだ?
アーニャ:さんざんな目にあったのよ。解雇されて、一銭も稼げなかった。着ぐるみがなくなって、借金だけが残った。
マンド:え?なんで?
アーニャ:盗まれたの。
マンド:信じられねえ・・・。マスコットの着ぐるみまで盗まれちまったのかよ。まて、盗んだやつはどいつなんだ?顔は見たのか?

【レストラン】
ジョシュ:遅れてごめん。いろいろあって・・・。着ぐるみを盗んでまで、ここに来たんだ。そうだ、きみの手紙はすごく面白かったよ。こんなデート、どうでもいいって書いてたよね。
ホリー:ほんと?そうだっけ・・・?
ジョシュ:うん、きみ、そう書いてたよ。覚えてないの?
(ホリー、アーニャのセリフを思い出している「なんで私が選ばれたのか、わかんない。メッセージ適当に書いたのに。」)
ホリー:そうそう、そんなこと書いたっけ。あなたには興味ないの。その通りよ。
ジョシュ:それに、僕のこと知らないって。
ホリー:(独り言)アーニャ、いったいなに書いたのよ~。
ジョシュ:なにか言った?
ホリー:いいえ。もし、私の手紙で気分を害したのなら、ごめんなさい。
ジョシュ:ううん、そんなことない。じつを言うと、それできみを選んだんだ。すごく興味をひかれたから。ところで、フィリピンの言葉でしゃべってもいいんだよ。
ホリー:タガログ語がわかるの?
ジョシュ:うん。
ホリー:じゃあ、しゃべれる?
ジョシュ:ちょっとならね。
ホリー:すごいわ!
ジョシュ:ありがとう。

【アーニャの家】
ボルタ:なんでそんな顔してるの?
アラジン:お姉ちゃんは着ぐるみをなくして、弁償しなくちゃならないんだ。
アーニャ:なくしてなんかいないわ!ジョシュ・ブラッドリーが盗んだのよ!
ボルタ:ちょちょちょ、ちょっとお~、聞きまちがいかしら?スーパースターのジョシュ・ブラッドリーが、着ぐるみを盗んだですって??
(アーニャ、うなずく)
ボルタ:いったいあなた、どんなドラッグやったの?気は確か?
アーニャ:ゴッド・マザー、本当なの。
ボルタ:ありえない!ジョシュ・ブラッドリーでしょ?あの有名な歌手の!
アーニャ:そうよ、そのひとよ。
ボルタ:ウソ・・・、ウソでしょ~!!いったいど~いうこと??
アーニャ:ファンに追いかけられて、私がいたトイレに駆け込んできたの。それで、私の着ぐるみをとって、それを着てファンから逃げたのよ。わかった?
ボルタ:いやああああ~~~!ウソよ、ウソでしょ~~!!それがどういうことだか、わかる?
アーニャ:なによ?ジョシュ・ブラッドリーはどろぼう、ってこと?
ボルタ:バカねえ。あんたたちふたりは出会う運命ってことよ!同志なのよ!いやーん。
アーニャ:ゴッド・マザー、どんなドラッグやってるの?気は確か?
ボルタ:よおくお聞き、あなた。わからないの?ジョシュに会うチャンスを、あなたはひとに譲ったのよね、そうでしょ?なのに、運命がまたふたりを引き合わせたのよ。まるで映画みたいに!信じらんない!すごいわ!もうこれは、ふたりは出会う運命だとしかありえないわ!
アーニャ:もし、あなたの言うように、運命の出会いが本当にあるとしたら、その相手はジョシュ・ブラッドリーじゃない。あの火事で私を救ってくれた、あの男の子とまた会えなくちゃ。あの子が私の同志じゃなくちゃ。あんな、盗癖のある男じゃなくて。

【レストラン】
ジョシュ:きみのお母さんは元気なの?
ホリー:お母さん?元気よ。
ジョシュ:僕くは、シングルマザーの女性をすごく尊敬してるんだ。ぼくの母もシングルマザーだったから。お母さんはなにをしているの?
ホリー:会社員よ。
ジョシュ:僕の母は、歌手だったんだ。
ホリー:”だった”?
ジョシュ:そう。僕が小さいときに、死んだんだ。
ホリー:まあ、それはお気の毒に・・。
ジョシュ:いいんだよ。
ホリー:もしお母さんが生きてたなら、あなたのこと、誇りに思ってるはずよ。
ジョシュ:うん。母が、歌うことを教えてくれたんだ。じつを言うと、母はいろんなことを教えてくれた。ハロハロの食べ方もね。デザートに頼もうか?
ホリー:いいわね!私もハロハロは大好き。
ジョシュ:ウエイターさん!デザートにハロハロをお願いできますか?
ウエイター:かしこまりました。
ジョシュ:ありがとう。

【アーニャの家】
(アーニャ、クロゼットから時計を取り出して見つめる。火事の回想シーン)
アーニャ:あの人はいま、どこに・・・。

【レストラン】
ホリー:ほら、世界的に有名な歌手にしては、あなたってごく普通の男性のように見えるわ。
ジョシュ:ぼくは普通の男だよ。ただ、普通じゃない仕事を持ってるだけ。誤解しないでほしいんだけど、ぼくは歌うのが大好きで、音楽はぼくの情熱だ。でも、ときどき昔の生活が恋しくなる。子どもの頃、母とぼくは毎日、海岸を散歩した。砂浜を走りまわったり、砂で遊んだりした。でも今のぼくは、ぜんぜん違う。なにをするにも、誰かが写真を撮ってまわる。それがいやだと言ってるんじゃない、それも仕事だってわかってる。でも、普通の生活が懐かしいんだ。もう、休暇らしい休暇を最後にとったのはいつかさえも、思い出せない。
ホリー:どんなことをしたいの?
ジョシュ:海岸を歩いたり、スキューバ・ダイビングもいいな・・・。でもぼくは、泳ぎさえうまくない。泳ぎの訓練よりもまず、ボーカル・コーチの訓練が優先したから。ときどき、1日でいいから透明人間になれたら、って空想するよ。
ホリー:待って、いい考えがあるわ。
ジョシュ:なに?
ホリー:いい場所があるの、あなたも気に入るはず。行きましょ!
ジョシュ:だめだよ、ボディーガードが許さない。
ホリー:私にまかせて。(ウエイターに)すみません!
ウエイター:いかがいたしました?
ホリー:ブラッドリーさんが、料理長に直接、素晴らしい料理のお礼を言いたいんですって。お会いできる?
ウエイター:もちろんです、いま参らせます。
ホリー:いいえ、私たちがキッチンへ行くわ。メイン・コースがどう料理されたのかも、見てみたいの。
ジョシュ:そうだね、料理長には会えますか?
ウエイター:かしこまりました。ではこちらへ。

【キッチン】
ホリー:あなたが料理長さんですか?すごくおいしい料理をありがとう!ところで出口はあちら?
料理長:あちらです。
(ホリーとジョシュ、出口へ向かう)
 
 
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