Nandito Ako (17) [Nandito Ako]

Nandito Ako エピソード17


【デュダイ叔母さんの家】
デュダイ叔母さん:ほんとうに大丈夫?まだ体調すぐれないんじゃないの?出かけるのは延期したらどう?明日にすれば?
ホリー:大丈夫よ、叔母さん。それよりも、友達のことが心配なの。きのうから連絡がとれないのよ。でも心配いらないから。あのふたりが行ったあの島に、私は行ったことがあるから、ジョシュのお母さんの家は簡単に見つけられると思う。それに、誰かに聞くから大丈夫。
デュダイ叔母さん:でも、気をつけてね。もしなにか必要なことがあれば、いつでも電話するのよ。
ホリー:わかった。ありがとう、デュダイ叔母さん。

【海岸】
ジョシュ:こういう時を、いつも夢見てたんだ。
アーニャ:どういう?
ジョシュ:僕のお母さんは生きてて、みんなで海岸に座って、幸せそうにしてる。すべてがのどかで・・・。でも、そんなことありえないと思ってた。
アーニャ:ジョシュは私に言ったよね?信じろって。なんだって起こり得るって。
ジョシュ:うんでも、こんなのすごすぎて夢みたいだ!すべてが、完璧だよ。

【アーニャの家の近所】
タシン:ちょっとこちらへ、話があるの。
マルガレート:なんなの?
タシン:私はタシン。あなたと同じように、あのテレサには我慢がならないのよ!
マルガレート:あなた、いったいどこのどなた?私になんの話?
タシン:私に対してそんな高飛車はやめなさいって!仲間なのよ!
マルガレート:仲間なんていらないわ。
タシン:まあまあ!ここはお互い、助け合うべきよ!私もあのテレサが大っ嫌い!あのアバズレをのさばらしておくもんですか!繁盛なんてもってのほか!あの女、アメリカ人の男の子を家にかくまってるのよ!
マルガレート:え?アメリカ人?
タシン:そうなの!アーニャとテレサは、あのアメリカ歌手を家に隠してるのよ。考えてもみて?急に家賃が払えたり、それどころか店を始めるだなんて、おかしいわよ?あのアメリカ人からお金をせびってるとしか、考えられない!
マルガレート:それは誰なの?
タシン:えーと、あれは確か・・・、ジョシュなんとか・・・、ジョシュ・ブラッドフォード?
マルガレート:ジョシュ・ブラッドリーね。
タシン:それよ、それそれ!ジョシュ・ブラッドリー!おいおい、おたくもファン?

【海岸】
ホリー:アーニャ!ジョシュ!
アーニャ:ホリー!?
ホリー:ふたりとも、どうしてた?
アーニャ:ごめん、ずっと電話に出られなくて。携帯が水に浸かっちゃったの。
ホリー:(ジョシュの傷を見て)ちょっと、これなに?ジョシュ、なにがあったの?
アーニャ:オールで殴られたの。
ホリー:殴られた?ジョシュ、大丈夫なの?病院には連れてってもらった?アーニャ、ここらへんに病院はあるの?!
ジョシュ:大丈夫だよ、心配しないで。もうなんでもない。
ホリー:ほんと?
ジョシュ:うん。それどころか、いま人生で最も幸せなんだ。なんでだかわかる?
ホリー:なんで?
ジョシュ:お母さんを見つけたんだ。
ホリー:ここでお母さんを見つけたの?いま、どこにいるの?会いたいわ!
ジョシュ:ここからほんの数メートル先の家にいるよ。 おいで!きみのこと、紹介する!
ホリー:うん、私も会いたい!
(ジョシュとホリーが去って、アーニャ置いてきぼりになる)

【カーラの家】
ジョシュ:お母さん!
カーラ:はあい!
ジョシュ:僕の友達のホリーに会ってほしいんだ。
カーラ:この子は、あなたの仲の良いお友達?
ホリー:ええ。それに、ジョシュのファンです。デートのコンテストで出会ったんです。
カーラ:まあ、あなたなのね!アーニャから話は聞いたわ!あなたには本当にお世話になった。どうもありがとう。私の息子の手助けしてくれて、ほんとうにありがとう。
ホリー:いいんです。あなたたちが出会えて、嬉しいです。
エミル:おい、なにか食べたかい?もう少ししたら食事を用意するから、みんなで食べような!

【アーニャの家】
ボルタ:私、ちょっとわからなくて・・・、説明してくれる? 世界中にはこれだけの人がいるってのに、なんで私のゴッドチャイルド・バングスは、よりによってホリーと友達なわけ?どういうこと?
テレサ:ホリーはいい子よ。
ボルタ:まあ、そうでしょうね!
テレサ:ホリーはあの母親に似てなくてよかったわ。
ボルタ:あの女が、ふたりの友情を引き裂こうとするかもと思うとゾッとする。あのマーガレットって女は、悪魔みたいな女よ。
テレサ:むかつくのはそこよ。私のゴタゴタに、アーニャが巻き添えを食うなんて。
ボルタ:あらまあ?また被害者モードに入っちゃったの?だって、知らなかったんでしょ?彼が既婚者だってあなたに言わなかったのは、自分のせいだって言うの? ジェイムが結婚してるってこと知らなくて、それで関係を持ったことが、あなたに責任があるって?そんなわけないわ!
テレサ:そうだとしても、アーニャにはこのこと、どう打ち明けたらいい?自分が恥ずかしいわ、ボルタ。
ボルタ:もう、いまは売ることに集中して!バーベキューをもっと売らなくっちゃ!

【海岸】
ホリー:きのうは大変だったのね。ジョシュが袋叩きにあわなくて、よかった。それ以外には、変わったことはなにもなさそうね。
ジョシュ:あれはほんと、ひどかったな。それに驚いた。僕は、あとさき考えず海に向かって猛突進したんだ。アーニャを助けたい一心で。
ホリー:あなたってすごく勇敢だわ、ジョシュ。
アーニャ:そうなの。ジョシュは、あの酔っ払いに勇敢に飛び掛かっていったのよ。
ジョシュ:ねえ、きみはどうしてた?もう叔父さんが困らせてなければいいんだけど。
ホリー:大丈夫よ。私たち3人が、ここにこうして一緒にいられることが嬉しい。ただ、私はお母さんの養子に過ぎなかった、っていう事実はさておいて・・・。
アーニャ:ホリー、どういうこと?
ホリー:私はお母さんと血が繋がっていないの、アーニャ。それで納得がいったの、なんでお母さんがあんな態度をとるのか、なんでお母さんと私は気持ちが通じ合わないのか。
アーニャ:ホリー、それは気の毒に・・・。
ホリー:いいの。本当のところ、私は事実を受け入れられる。世の中には、養子の子なんていくらでもいるもの。でもみんなは、それで幸せになってる・・。安定した家庭に迎え入れられてるのよね・・・。
ジョシュ:ねえ、僕が周辺を案内するよ。
(ジョシュとホリーが去る。カーラがやってくる)
カーラ:アーニャ?ここでどうしたの?どうして、ジョシュとホリーと一緒じゃないの?
アーニャ:私はいいんです。ジョシュと私は数日ずっと一緒だったから、今度はあのふたりに一緒に過ごしてほしいんです。
カーラ:でも、ほんとうに平気なの?
アーニャ:もちろん、私は平気です。でもおばさん、お願いがあるの。
カーラ:なあに?
アーニャ:私、もう家に帰らないと。2日間だけって約束だったから。家で家族が待ってるんです。お母さんと弟がやりくりしてる。
カーラ:そうなの・・・。みんなでピクニックに行こうと思ってたんだけど。あなたに、この周辺を見せてまわりたかったのよ。一緒に過ごしたいの。あなたはジョシュのお友達だから、私にとってもう家族のようなものだもの。
アーニャ:それは・・・、また次の機会に。いまここを発てば、遅くならずに家に着けるから。
カーラ:引き止めたいのはやまやまだけど、でも、わかったわ。母親にとって、子どもがそばにいないのは辛いことだもの。母親の心は、いつも子どもを求めるものなの。
アーニャ:じゃあ、荷物を取りに、先に戻ります。

【海岸】
ホリー:アーニャ!アーニャ、待って!どこ行くの?なんでバッグを持ってるの?
アーニャ:もう家に帰るわ。私の使命は終わったもの。ジョシュのお母さんにはもう別れの挨拶したけど、理解してくれたわ。
ホリー:もうちょっといられないの?アーニャにいてほしいのよ。
アーニャ:どうか許して、ホリー。ほんとごめん。携帯が直ったら電話するね、ほら、濡れちゃったから。
ホリー:アーニャ、なにもかも、ありがとうね。あなたは素晴らしい友人だわ。これ以上どうやってあなたに感謝したらいいのか、わかんない。
アーニャ:そんなの、いいの。
ホリー:私、アーニャのこと姉妹のように思ってるの、知ってた?
アーニャ:同じよ。私もホリーのこと、ただの友達じゃなくて、姉妹のように思える。ありがとうね。私のためにしてくれたすべてのことに、ありがとう。
ホリー:なに言ってるの?アーニャのほうがもっと私のお願いを聞いてくれた。特に、ジョシュのことで・・・。じゃあ、ジョシュにさよならを言ってって!
アーニャ:ううん・・・、いいから、代わりに言っといて。
ホリー:でも、ジョシュはアーニャのこと探すわよ!?
アーニャ:いいの。私は急いでたから、って伝えて。
ホリー:わかった。気をつけてね。
アーニャ:うん。

【ホテル】
スティーブ:ジョシュをヨーロッパに連れて行かないと、契約やその他の取り決めをすべて失うことになる。それが行きつくところだぞ。
マルガレート:スティーブ!誰があなたの甥を連れ去ったか、知ってるわ。
スティーブ:誰だ?
マルガレート:その誘拐犯の女のところに、連れて行ってあげてもいいわよ。
スティーブ:ジョシュは誘拐されたってのか?
マルガレート:私の言うことが信じられない?あなたを連れて行くって、私、言わなかったかしら?
チー:誰がジョシュを連れ去ったと言うの?
マルガレート:テレサ・ディオニシオよ。
スティーブ:車を出せ!!

【海岸】
(ジョシュ、回想している)
手相師:愛が見える。あなたは恋に落ちる。でも、ふたりの少女が関係しています。ひとりは、以前あなたの命を救った人、もうひとりは、いまあなたを救う人。
(バスの中)
アーニャ:ちょっと、今度はなんで私をまじまじ見てるの?
ジョシュ:きみはきれいだ。
アーニャ:もう、やめてったら。そういうばかげたことはもう、やめ!
ジョシュ:本当のこと言っただけだよ。
(ベルの音)
パブリート:恋に落ちるとベルの音が聞こえるんス。それが、恋に落ちた合図なんすヨ!

ジョシュ:アーニャ!

【海岸】
ジョシュ:アーニャ!アーニャ!どこへ行くんだ?
アーニャ:うちへ帰るの。マニラに帰らなくちゃ。
ジョシュ:僕に何も言わずに?
アーニャ:ホリーには、伝えておいてって言ったわ。私は急いでるから、って。
ジョシュ:でも、なんで行っちゃうんだ?僕のこと、避けてるのか?僕たち仲直りしたと思ってた。
アーニャ: 避けてなんかない。家族が待ってるから、ほんとに帰らなくちゃならないの。それに、あなたはお母さんを見つけたんだし、もうやっていけるでしょ?
ジョシュ:うん、でも・・・。まだ話したいことがあったのに・・・。言おうと思ってたんだ。僕には、きみが必要なんだ、アーニャ。
アーニャ:ジョシュ、やめて。
ジョシュ:アーニャ・・・。
マンド:アーニャ!アーニャ!
アーニャ:マンド?マンド!どうやってここがわかったの?
マンド:簡単だよ、あちこち聞いてまわったんだ。テレサおばさんが、きみの居場所を教えてくれた。あの別荘にはいなかったけど、この島に来てるって聞いたんで。それで、俺の参上ってワケだ!マンドになんなりとご用命を、ってな!(ジョシュに握手を求めて)俺はマンドだ。アーニャのボーイフレンド。
アーニャ:マンド!
マンド:本当のことだろ!男の友達、つまり、ボーイフレンドだ!
アーニャ:(ジョシュに)近所の人なの。
マンド:そして、求婚者だ。
アーニャ:やめないと、ぶつわよ!
ジョシュ:きみは求婚されてるのか?それで迎えに来たのか?
マンド:そうそう!俺がアーニャを連れて帰って、家まで無事に送り届けるぜ。
ホリー:アーニャ!ねえ本当に大丈夫?一緒に家に帰ることもできるのよ、そしたらもっと楽しいと思うわ。
アーニャ:私はほんとにいいの、ホリー。ほら、迎えも来てくれたから、ふたりで家に帰るわ。
マンド:そうしようぜ!アーニャに早く帰ってきて欲しいって伝えてくれって、お袋さんには頼まれてんだ。
ジョシュ:本当に大丈夫なのか?
マンド:よお、アーニャの面倒は俺が見るからよ!俺が守ってやるぜい、朝から晩・・・、えーと、1日のうちずっと?
アーニャ:まともな英語すらしゃべれないの、あんたは・・・。
マンド:さ、行こうぜ!
ホリー:気をつけてね!

【海岸】
カーラ:ねえ息子、なにか考え込んでるようだけど・・・。女の子のこと? ふふっ、そうだと思ったわ!女の子のことね!あなた、好きになっちゃったの?
ジョシュ:わからないんだ、お母さん。ただもう、おかしな感覚で・・・。 幸せなんだけど、でも怖くもある。まるで胸が張り裂けそうだ。
カーラ:それはとても強烈な感情ね・・・。その幸運な少女は誰なの?
ジョシュ:すごく素敵な娘なんだ、お母さん。僕たち友達になったばかりで、とても新鮮で刺激的なんだけど、だから怖くもある。ふたりの友情を壊したくない。
カーラ:ねえ息子、なんであろうと自分の気持ちを隠してはだめ。打ち明けなくちゃ。そうしないと、心が参ってしまうのよ。
ジョシュ:ほんとに?
カーラ:ほんとうよ。だからその娘に、愛してるってことを伝えなくちゃ。本当の気持ちを伝えるのよ。

【アーニャの家】
アーニャ:お母さん!
テレサ:うわあ、セレブみたいに美しい私の娘が帰ってきた!ねえ、どうだった?
マンド: な?テレサおばさん!アーニャをあの遠おーく離れたバタンガスから、無事に連れて来たぜ。並々ならぬ困難をくぐり抜けて、この俺が連れ戻してきた!
ボルタ:今年の最優秀男優賞決定ね!あなたったら、すごい激情だわ!その言いっぷり、まるで前代未聞の成果でも遂げたよう!
マンド:だってそうだろ?違うか?
ボルタ:そうだわ、ね~え、まさかあなたとジョシュ、もう付き合ってるんじゃないでしょうね?
マンド:おいおいおい、聞こえてるぞ!
ボルタ:あんたに聞こえてるからって、なんなの?そういえば、ジョシュはどうしたの?
テレサ:そうよ、ジョシュはどこ?
アーニャ:まだバタンガスにいるわ。ついにお母さんに会えたの。
テレサ:それはよかった!!やっと再会できたのね。私はね、あの青年が大好きなの。いい子だわ。ジョシュは好青年よ。
ボルタ:それに、すごく寛大だし。
アーニャ:寛大?
ボルタ:そう、寛大。そうだ、あなたまだ知らなかったのよね!ジョシュは、あなたのお母さんにお金を残してくれたのよ。
アーニャ:お母さん、それほんと?
テレサ:そうよ、ジョシュがお金をくれたの。アラジンが見つけたのよ。中には手紙も入ってた。私たちの手助けをしたかった、って書いてあった。借金を払って、お店を開く手助けをしたいって。それが、これなの。なんとか私たち、ちょっとしたお店を始めることができたのよ。
ボルタ:ジョシュってなんて優しいのかしら・・・。私、感動しちゃった。
テレサ:これ全部、ジョシュのおかげで買えたの。
ボルタ:あらまあ・・・。誰かさんが嫉妬してるようねえ?さあ、マンド、行きましょ!私、もう家に帰るから、一緒に行きましょ!そんなふくれっつらはやめて!気難しい子ね!

【海岸】
ホリー:ジョシュ?
ジョシュ:ん?
ホリー:聞きたいことがあるの。
ジョシュ:なに?
ホリー:あなた、恋してるの?
ジョシュ:・・・。
ホリー:言っていいのよ。私たち、友達でしょ?だから、私に教えて。
ジョシュ:でも・・・、言うにはまだ、早すぎる気がするんだ。
ホリー:人を愛するのに、早いも遅いもないのよ、ジョシュ。
ジョシュ:そうだね。誰かを愛する気持ちを抑えるべきじゃない。たとえそれが、あっというまに落ちた恋であったとしても。
ホリー:じゃあ、教えて・・・。誰と、恋に落ちたの?


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