Nandito Ako (4) [Nandito Ako]

Nandito Ako エピソード4


【学校】
デニース:ねえアーニャ、食堂に行こ。お腹すいたし、テレビがあるからジョシュ・ブラッドリーのニュースがやってるかも。
アーニャ:先に行ってて、後から行くから。
デニース:わかった。行ってるね。
ジェラルド:僕はジェラルド。きみはディオニシオだろ?エピファニア・ディオニシオ?警戒しないでいいよ。ただ協力してほしいだけなんだ。
アーニャ:どんなこと?
ジェラルド:僕の同級生からきみが奨学生だって聞いたんだ。英語、国語、文学が得意だって。笑わないでほしいんだけど、僕はその学科が苦手でさ。
アーニャ:それで?
ジェラルド:個別指導してくんないかな?
アーニャ:でも私、個別指導はしてないの。忙しいし、生徒助手だし、それに放課後のバイトを探してるとこなの。
ジェラルド:じゃあちょうどいい。これをバイトにすればいい。お金は払うよ、1回1000ペソでどう?
アーニャ:1000ペソも?
ジェラルド:うん、学科で赤点とってお目玉をくらったり、父親に小遣いを減らされることを思えば、おやすいもんだ。ほら、1000ペソだ。
アーニャ:ありがとう、これがあればほんとに助かる。バイトをクビになったばかりだから。
ジェラルド:知ってるよ。ホリーの友達には近づかないほうがいい。やっかいな奴らだからね。それじゃあ、どうする?待ちあわせして僕の家に連れて行こうか。
アーニャ:ううん、住所を教えてくれれば私が通うわ。
ジェラルド:そんな必要ないよ。わかりづらい場所だから道に迷うかもしれない。きみを待ってるから、一緒に行こう。いい?じゃあ、あとで。

ホリーの友人:ジェラルドがなにしたか知ってる?アーニャに個別指導をお願いしたんだって。
ホリーの友人:でもジェラルドって頭悪いの事実だから、ほんとに個別指導が必要よねえ。でもだからってあの負け犬に個別指導は頼まないわよ。ほかの計画があるの。
ホリーの友人:そのビデオを撮ったら、また笑えるネタができるのにねえ。さ、行こう!

【記者会見】
質問者:フィリピンは初めてですか?
ジョシュ:初めてじゃないけど、そのことは話したくない。
質問者:この国の印象は?
ジョシュ:フィリピンは素晴らしい。ここの人々が大好きだ。とてもフレンドリーで親切で、故郷にいるように感じるよ。
質問者:フィリピンのなにがいちばん好きですか?
ジョシュ:ハロハロが大好物なんだ。
(回想シーン カーラ:ジョシュ、ここで待っててね。あなたの好きなハロハロをママ、買ってあげたわよ。)
質問者:フィリピンの女性はどう思います?
ジョシュ:フィリピンの女性は世界一美しい。包容力があって愛情があふれている。

【学校】
ホリー:あの、すみません、ちょっと失礼します。
デニース:私のことかしら?ミス・キャンパスさん。
ホリー:あなた、アーニャのお友達よね。
デニース:そうだけど、なにか?
ホリー:アーニャはどこ?
デニース:またなんかひともんちゃく起こしたいの?アーニャをいじめるのはもうやめてくれない?あの子はただ、生活費を稼ぎたいだけなの。彼女に手を出さないで。
ホリー:ジェラルドと一緒なの?
デニース:なんでそれを?
ホリー:知らせないといけないことがあるの。とても重要なのよ。アーニャは携帯持ってる?
デニース:持ってないわ。食費さえ足りないのに、どうして携帯を買えるっていうの?

【ジェラルドの部屋】
アーニャ:あなたの部屋、すごいわ。私の家よりも広いくらい。
ジェラルド:座って。
アーニャ:ありがとう。
ジェラルド:ちょっと腹ごしらえしよう。メイドに食べるもの用意するよう言っといたから。
アーニャ:メイド以外に、だれか一緒に住んでるの?
ジェラルド:お袋はアメリカだし、父親には別の家族がいるんだ。
アーニャ:変なこと聞いちゃってごめん。
ジェラルド:いいんだ。慣れてるから。さあ、まずは飲みなよ。
ジェラルド:勉強始める?
アーニャ:そね、始めよう、そしたら早く家に帰れる。

【倉庫】
ラントイ:おやおや、だれかさんかと思えば。
テレサ:そちらこそ。あんたの母親のように、あんたも私とケンカしたい?
ラントイ:娘の金を回収するために付け回してるのかよ?
テレサ:なにいってるんだ?あんたが男だろうとなんだろうと、私は受けて立つよ!
ラントイ:なに熱くなってるんだ。あんたの娘が男の車に乗り込んだのを見たぜ。信じないのか?ほら見てみろ。これでもあんたの娘はアバズレじゃないって言うのか?
(ビデオを見る)
ラントイ:おまえら家族のアバズレぶりは否定できないな。

【記者会見の帰り】
女:ジョシュ!あなたのお母さん、カーラはまだ生きてるわ!まだ生きてるわよ!



【記者会見の帰り】
女:ジョシュ!あなたのお母さん、カーラはまだ生きてるわ!まだ生きてるわよ!
ジョシュ:チー、聞こえた?女のひとがぼくのお母さんの名前を叫んでた!
女:お母さんはまだ生きてるわよ!

【ジェラルドの部屋】
ホリー:アーニャ!ジェラルド、なんて恥さらしなの!アーニャ、しっかりして!
ジェラルド:おまえも納得してるんだと思ってた。
ホリー:だまりなさい!やめないと警察呼ぶわよ!

【ホテルの部屋】
チー:ジョシュ、これ見て。
(無言で席を立つ)
ビリー:お母さんの名前を聞いたって、確かなのか?
チー:さっきはすごい騒動だったから、聞き間違いかもよ。
ビリー:チーの言うとおりだよ。よお、なにかほかのこと考えたらどうだ?アジア・ツアーが終わった後なにをするとか。もう考えるのやめろよ。おまえの妄想だよ。チーと俺も一緒にいたけど、なにも聞こえなかったぞ。

【アーニャの近所】
ホリー:すみませんが。
ボルタ:はい、なにかしら?
ホリー:アーニャの家はどこですか?
ボルタ:すぐそこだけど、どうして?
ホリー:アーニャがここに。
ボルタ:んまあ!お姫様になにがあったの?
ホリー:私にもよくわからないんです。
ボルタ:あなたも一緒に飲んでたの?アーニャは飲まないはずだけど。
ホリー:いいえ。
ボルタ:じゃあ、なに?
ホリー:なにか悪いことが起きそうだったので、ここまで連れてきただけなんです。
ボルタ:なんですって?バングスになにか悪いことが起きたの?
ホリー:いいえ、違います。ただ、置き去りにできなかったの。
ボルタ:もう、どうしましょう?とにかくこの子を中に運ぶの手伝って。

【ボルタのヘアサロン】
ボルタ:まあ、バングス。いったいなにが起きたの?さっきここに運ばれてきたとき、酔いつぶれてたみたいだった。
アーニャ:神さま・・
ボルタ:なに?ねえ、なにかよくないことがあったの?
アーニャ:わかんない。私どうやってここに?
ボルタ:だれかがここまで運んできてくれたの。どうして?
アーニャ:だれが?
ボルタ:知らないわ。名前を聞く前に、その子いなくなっちゃった。
アーニャ:女の子?男の子?
ボルタ:女の子よ。

【ホテル】
ビリー:よお!
ジョシュ:よお!!
ビリー:これが終わったと、なにか予定はあるのか?
ジョシュ:ビーチに行ってみようかと思って。一緒に来るか?
ビリー:いや。オヤジとキャンプに行くって約束しててさ。
ジョシュ:チーはどう?来たいなら一緒に来てもいいよ!
チー:悪いわね、ジョシュ。ニコールのピアノのリサイタルがあるの。
ビリー:スティーブ叔父さんを誘ったらどうだ?
ジョシュ:(冷たい目)
ビリー:じゃあな、ちょっとヤボ用が。

【廊下】
ビリー:おまえ、考えすぎなんだよ。眠れ。
ジョシュ:家族のことを考えてるんだ。父親のことはほとんど覚えてない。お母さんがいつも一緒にいてくれた。でも、お母さんもいなくなってしまった。おまえには、これが終わった後に帰っていく家族がある。でも、ぼくには誰もいない。いつの日か、ぼくも自分の家族を持つ。そしたら、絶対に彼らを置き去りにしない。いつもぼくと一緒だ。
ビリー:いいか、いまは、俺とチーが一緒だからな。俺たちがおまえの家族だ。

【アーニャの家】
アラジン:ママ、やめて!飲みすぎだよ!
アーニャ:お母さん、なんでそんなに飲んでるの?
(テレサに突き飛ばされる)
アーニャ:どうして?
テレサ:どうしてだって?いままでどこにいたの?
アーニャ:学校のクラスメートに個別指導を頼まれたの。
テレサ:ごまかそうたって、そうはいかないよ!(カバンをさぐる)
アーニャ:お母さん、なんでそんなことするの!?
(財布の大金を見つけて)
テレサ:このお金はどうしたの?あんた、からだを売ったんじゃないの!?見た人がいるのよ、あんたが男の人と車に乗ったって。これがそのお金なんでしょ!?
アーニャ:そんなお金、知らない。
テレサ:いままで、他人があんたが私みたいになるって言うのを、かばってきた。でもそうなの?そんなふうになるの?
アーニャ:お母さん、ほんとに個別指導しだだけなの。
テレサ:個別指導だって?それでこんなにもらえるもんか!
アーニャ:なんでそんなにあるのか、わからないよ。1000ペソだったのに。
テレサ:言い訳はやめなさい。あんたには失望したよ。私が悪い母親だってあんたが世界中にふれまわってるようなもんだ。それがあんたの望みなの?
アーニャ:お母さん、信じて、お願い。私はそんなことしない。
テレサ:私はなにをしたっていい。なんだってやってやる。だからあなたは、私のようにはなっちゃいけない。なのに、どうしてそうなっちゃうの?どうして?あんたは悪い子だ!あんたにはなんの価値もない!
アラジン:ママ、もういいよ。

【アーニャの家】
テレサ:私はどこで間違えたんだろ?娘が私みたいにならないよう、なんでもやってきたのに、結局こうなちゃうのはどうして?
ボルタ:なんでそんなこと言うの?
テレサ:アーニャが男といるところをラントイが見たのよ。ビデオも撮ってた。それでアーニャが戻ってきたとき、たくさんのお金を持ってた。
ボルタ:そうなの?もしかしたらそれって・・
テレサ:なに?
ボルタ:なんでもない。
テレサ:私どうしたらいい?娘の将来はどうなるの?私のせいよ、この場所から連れ出してあげれば、こんなことにはならなかったはずなのに。
ボルタ:落ち着いてよ。

【学校】
ホリーの友人:ずいぶん短いわね?
ジェラルド:あいつは俺の部屋にいたんだ。じゅうぶんアバズレじゃないか?
ホリーの友人:まあ、そういうことね。
友人:で、次はどうするんだ?
ジェラルド:みんなに見せるに決まってるだろ!
アーニャ:昨日、私になにをしたのよ!
ジェラルド:なにって、なにもしてないよ!
アーニャ:確証はあるの?
ジェラルド:なんだよ、1000ペソじゃ足りないってのか?それならそうと言えよ。
ホリーの友人:ジェラルドがあんたなんかに、なにかするとでも思ってるの?
ジェラルド:これ、ウェブにアップしてやろうか?

【スタジオ】
ジョシュ:チー!
チー:ジョシュ、なにかいる?
ジョシュ:もう一曲、セット・リストに追加できるかな。
チー:でももういっぱいよ。
ジョシュ:お願いだよ。
チー:わかった。曲のタイトルは?
ジョシュ:“Nandito Ako”っていう曲だ。
チー:タガログ語の曲ね?どうして?
ジョシュ:お母さんに捧げたいんだ。

【学校】
ホリー:見せなさいよ!あんたち、こんなことして恥ずかしくないの??
アーニャ:私がなにをしたって言うの?どうしてこんなことをするの!?
ホリー:アーニャ・・
アーニャ:あんたもよ!あんたがこれを企んだんでしょ!?私の財布にお金を入れたのもあんただわ!
ホリー:そんなんじゃないわ!
アーニャ:いいかげんにして!
ホリー:ごめんなさい。
アーニャ:たったあれだけのことなのに・・私はあなたの即位式を台無しにした。だからって、私の人生を台無しにする気なの?
ホリー:アーニャ、違うの、ごめんなさい。
アーニャ:私は、あなたのせいで仕事を失った。奨学金は審査されてる。それで今度はこれ??
ホリー:アーニャ、聞いて、お願い。
アーニャ:あんたたち、これで幸せ?
ホリー:アーニャ、聞いて。
アーニャ:こんなことするなんてひどすぎる!自分が母親との関係をつぶしたからって、私のお母さんとの関係までつぶそうとしないで!私には家族しかいないの。お母さんの信頼と愛情・・・それをあなたが台無しにした!


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